1月 2021

【2021年】墓じまい後のお墓の選び方|永代供養塔、海洋散骨、合祀とは

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お墓の継続が難しい状況に直面している家族は年々増加傾向にあります。

可能であれば避けて通りたいと思いながらも、「墓じまい」を検討されている方は多いです。

「自分の代で絶えてしまう」「後継がいない」「移住をしてお墓の維持や管理が難しい」など、理由は様々ではありますが、先代から長きにわたり伝えられてきた大切なお墓を手放すのは、簡単な判断ではないはず。

実際には、墓じまいをしたからといって供養ができないわけではなく、現在のお墓よりも「低価格」で「手間のない」お墓に移す方法があります。

この記事ではそのようにお悩みの方に向けて、墓じまいをした後にもしっかりと供養ができる、お墓の種類をご紹介します。

この記事を通して、ご自身の状況にあうお墓に巡り会って頂けたら嬉しいです。

お墓の種類:永代供養塔、海洋散骨、合祀とは?

お墓といえば「一般墓」を思い浮かべる方は多いですが、実際には複数の種類があります。一般墓をはじめ、いくつかの墓地をご紹介していきます。

▶︎一般墓

まずは一般墓の説明から。墓じまいをする方のほとんどが、一般墓を利用している人だと思います。

一般墓では、家族がお墓を継承し、代々受け継いでいくことが一般的です。

「〇〇家」など家族の名前が刻まれ、家系を継ぐ長男を中心に、家族や親戚などの近親者が供養を行います。手厚い供養があるため、安心感があります。

費用面としては、まず霊園や寺院から墓地区画の使用権利(永代使用権)を購入します。墓石も購入する必要があり、お墓を建立したあとにも年間管理費用を支払う必要があるため、費用がかかります。また、墓石の平均購入価格は175万円前後と高価です。

▶︎永代供養塔

霊園管理者が、掃除やお参りなどの供養をしてくれるお墓のことです。年間管理費用はかかりません。

家族が定期的に供養するのが難しいという場合に、霊園が変わって供養をしてくれます。

お彼岸やお盆などのお墓参りをしたい時期には、共同供養祭が行われます。

後継者がいない、遠方から供養を続けるのが難しい、などの様々な理由でお墓参りができない人の代わりに霊園が供養をし続けてくれるため、誰にもお参りをされないなどという心配もいりません。

この永代供養は、霊園や寺院が存続している限り続きます。

✔永代供養には2つのタイプがある

永代供養は2種類のタイプに分けられます。

  1. 合祀タイプ
  2. 個別納骨タイプ

それぞれのタイプについて詳しく説明します


1.合祀(ごうし)

納骨堂で宗教的行事を執り行うことはできない

合祀、または合葬と呼ばれる埋葬の方法です。

「合わせて祀る(まつる)」という漢字の通り、骨壺から骨を取り出して他の方のご遺骨と一緒にし、埋葬することを意味します。

多くの方の遺骨と混ざった状態で、長年にわたり土にかえるよう、地面に埋葬されます。

一度合祀されると、骨を個別に戻すことはできないのが注意点です。

1人あたり5〜7万円の費用で納骨することができるため、費用を抑えたい場合の選択肢としてもおすすめです。

✔どんな人が合祀タイプの永代供養塔を使うの?

これから供養が難しくなる家族、後継者がいなくなる人、家族にお墓を継承したくない人、埋葬される方法にあまりこだわりがない人、宗教にこだわりがない人など、利用する人は様々です。家系の終わりとして、将来お墓参りをする人がいないから、という最終手段として選ばれる方も少なくありません。

墓じまいをしたあとの納骨先となることもあります。

また永代供養塔は、震災や戦争などで不特定多数の方がなくなったときに、その遺骨を埋葬することを目的として建てられることが多いです。


2.個別納骨タイプ

御殿場市玄清寺永代供養塔
永代供養塔(御殿場市玄清寺)

その名の通り、個別で納骨することができます。ただし、個別安置ができる期間は決まっていることがほとんどで、多くの場合に17回忌や33回忌のタイミングなど決められた期間を過ぎると、合祀されます。

費用は個別安置をするスペースが設けられるため、はじめから合祀をする場合と比べて高く、1人あたり20万円〜70万円になることが多いです。

骨壺に入れて個別安置をするため後から遺骨を取り出すことも可能ですが、一度合祀されると取り出すことは不可能になるので、注意して下さい。

永代供養の種類は4つ

上記の合祀と個別納骨タイプを踏まえた上で、永代供養のタイプについても説明します。

永代供養は主に4つの種類に分けられます。

  1. はじめから合祀される永代供養墓タイプ
  2. 樹木葬の永代供養タイプ
  3. 納骨堂の永代供養タイプ
  4. 個人墓つきの永代供養タイプ

はじめから合祀されるタイプ以外も、ある一定期間の個別供養の後合祀されることが多いです。

それぞれのタイプについて説明します。

  1. 個人墓つきの永代供養タイプ

はじめから合祀されるタイプ以外も、ある一定期間の個別供養の後合祀されることが多いです。

それぞれのタイプについて説明します。

  1. はじめから合祀される永代供養墓タイプ

永代供養墓の利用者が一番多いのが、はじめから永代供養墓を選ぶ人です。

はじめから合祀をするため、この後骨を取り出す意思がない場合に選びましょう。

  • 樹木葬の永代供養タイプ

樹木葬とは、石の代わりに木を植えて墓標とすることです。霊園が管理と供養を行ってくれる樹木葬です。

1本の木の周りに複数の納骨をするタイプと、1人につき1つの納骨をするタイプがあります。個別の区間を設けるほど、費用が上がる傾向にあり、1本に複数の納骨をするタイプが永代供養墓であることが多いです。

  • 納骨堂の永代供養タイプ

納骨堂側が合同供養祭などを開いてくれるため、継承者がいない場合でも供養できます。

33回忌などのタイミングで合祀され、永代供養塔に入ることが多いです。

  • 個人墓つきの永代供養墓タイプ

一般墓の形をしたお墓を一時的に設けるタイプです。

契約期間中は個人で供養をし、その後は遺骨を霊園内にある供養塔に合祀する流れになることが一般的です。

▶︎海洋散骨

海へ散骨して自然にかえす供養方法です。

生前から海や自然を愛していた人が望むケースや、死んだらお墓はいらないと考える場合、お墓の後継者がいないことを踏まえて海にかえすという選択肢をする場合もあります。無宗教であり、お墓はいらないと考える人にも選ばれる供養方法です。

骨をまけるほどの細かい状態「粉骨」にする必要があるため、専門業者に依頼するのが一般的です。

費用は業者やプラン、サービス内容によって上下しますが、多くの場合に10万円〜50万円であると言われています。

複数の遺骨を合同で散骨する場合には5万円以下の費用で依頼できる場合もあります。

✔自分で勝手に海洋散骨を行なっても良い?

遺族が勝手に散骨をして良いかというと、倫理的に簡単な問題ではありません。

法律で海へ散骨することは禁止されていないので、違法行為にはなりません。

しかし、あくまで埋葬であることを考えると、その近辺に住む人たちの心理を考慮する必要はあるはずです。

また、海産物の養殖を行なっている場合、そこに散骨をすることで影響を与えてしまう可能性もあります。

後に海産物として人の口に入るものでもあり、そこに人の骨をまくというのは、倫理的にも心理的にも賛成できるものではありません。

まとめ:墓じまいをした後も希望の形で供養ができる

海洋散骨は細かく粉骨した上で行われる

墓じまいをしたからと言って、供養を諦める必要がないことがわかって頂けたと思います。

墓という形がいらないのであれば海洋散骨、多くの人たちと一緒に供養を求めるのであれば永代供養墓、一定期間は個別で供養したいなら個別の永代供養墓、木のもとで安眠して欲しいなら樹木葬など、選べる選択肢は広いです。

費用と希望を照らし合わせて、いちばんご希望に近い形の埋葬方法を選んで頂ければと思います。


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